はじめに|いきなり2級からの挑戦。最短合格のために必要なこととは?
「日商簿記2級って、3級を受けてからじゃないと無理?」
「独学でも、本当に合格できるの?」
資格勉強のスタートで、そんな不安を抱えている方は多いはずです。
私自身、日商簿記3級は受けずに、いきなり2級から始めました。もちろん、いきなり2級といっても、基礎知識は押さえてからスタートしています。
それでも、独学・短期間でも、2級に合格することは十分可能です。
大切なのは、正しいステップを踏み、必要な知識とスキルを効率よく積み上げていくこと。
この記事では、私が実践した「いきなり日商簿記2級から始めて最短で合格するための独学勉強法」を、具体的な教材や学習手順とともにお伝えします。
✔ これから簿記2級に挑戦したい方
✔ 独学での学習に不安を感じている方
✔ 勉強に時間をかけすぎたくない方
そんな方に向けて、無駄を省き、最短距離で合格を目指すヒントをお届けします。
3級なしでOK?|いきなり日商簿記2級に独学で挑戦する前提条件とは
結論から言えば、日商簿記2級からいきなり挑戦しても、まったく問題ありません。
特に、簿記2級を通過点として、さらにその先の簿記1級や税理士、公認会計士といった上位資格を見据えている方にとっては、3級を飛ばしたいという気持ちも理解できます。
しかし——それには、ある前提条件が必要です。
それは、「簿記3級レベルの基礎知識をあらかじめ理解していること」。
実は、私自身も3級の試験は受けていません。
けれど、いきなり2級に取り組む前に、3級のテキストをひと通り読み、基本的な仕訳ルールや勘定科目の使い方を理解したうえでスタートしました。
とくに、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- 「仕訳とは何か?」をしっかり理解しておく
- 勘定科目の役割や組み合わせを感覚的につかむ
- 可能であれば、3級の問題集を一度解いておく
2級は、3級の延長にある内容が多く含まれています。
そのため、3級の知識を“先取り”しておくだけで、2級の学習効率は大きく変わってきます。
逆に、仕訳の理解があいまいなまま2級に進んでしまうと、商業簿記・工業簿記の両方で理解が追いつかず、結果的に余計な時間がかかってしまいます。
つまり、「3級を知らずに2級に挑む」のではなく、「3級の内容は理解したうえで、試験はスキップする」という考え方が、最短合格を狙う上でのポイントです。
このスタンスで基礎を固めれば、いきなり2級から独学スタートでも、しっかり合格は狙えます。
簿記2級 独学勉強法|最短合格を目指すステップと注意点
日商簿記2級に独学で最短合格するためには、正攻法の学習ルートを「最速で回す」意識が重要です。
遠回りに見えるかもしれませんが、基本に忠実なステップを効率よく回すことが、最短ルートになります。
【STEP1】まずはテキストをざっくり1周|完璧主義を捨てよう
はじめから完璧に理解しようとせず、テキストは全体像をつかむつもりで1周読み切ることを目指しましょう。
いきなり暗記しようとしたり、細部にこだわりすぎたりすると、前に進めなくなります。
ポイントは「わからなくても立ち止まらないこと」。
「まずは1周読み切って、全体の流れを知る」これだけでOKです。
【STEP2】早めに問題集へ|テキスト往復で知識を定着
テキストを一通り読んだら、できるだけ早い段階で問題集に進むことが大切です。
問題集を解いてみることで、「理解したつもり」の部分や、「知識の穴」に気づくことができます。
問題に取り組む中で分からなければ、都度テキストに戻って確認。
「テキストと問題集を行き来する」このサイクルを何度も回すことが、理解を深めるカギです。
【STEP3】繰り返し解いて得点力アップ|時間を計測して鍛える
一度解いて終わりでは意味がありません。
同じ問題を何度も解くことで、思考の型が身につき、電卓操作も体に染みついていきます。
特に意識したいのは、「解けるようになってから、いかに早く解くか」という感覚です。
- 2回目以降は時間を測る
- 回数を重ねるごとにスピードアップを目指す
- 解答を暗記するのではなく、毎回電卓を叩いて計算の流れを体に覚えさせる
この繰り返しが、最終的に「時間内に正確に解ける力=得点力」につながります。
「毎日簿記に触れる」が最大の近道
簿記はスポーツや楽器と同じ。ブランクが空くと、手が鈍ります。
1日5分でもいいので、毎日簿記に触れることを意識しましょう。
たとえば、仕訳1問だけでもOK。習慣にすることで、知識の定着もスピードも全然違ってきます。
【独学者に最適】簿記2級の合格に使ったテキストは「サクッとうかる」一択
独学で簿記2級に合格するために、私は数ある教材の中から「サクッとうかる日商簿記2級」シリーズ(ネットスクール出版)を選びました。
そして、この選択は大正解でした。
なぜこのシリーズが独学に向いているのか?
自分が実際に使ってみて「これは使いやすい」と感じたポイントを紹介します。
ポイント①|最新の出題範囲にしっかり対応
2025年度の新試験区分表や、収益認識の論点にも完全対応。
「これから受ける人向け」の内容に的を絞ってあるので、ムダがありません。
ポイント②|「なぜそうなるか」がわかる丁寧な解説
ただ暗記するのではなく、「なぜその仕訳になるのか?」を理由から解説。
納得しながら学べるので、本番で初見問題が出ても応用できます。
ポイント③|フルカラー&図解で理解しやすい
文章だけでなく図やイラストも豊富。
特に取引の流れや仕訳の構造は、視覚で理解できるので定着が早くなります。
ポイント④|単元ごとの基本問題でアウトプットもできる
各章の末尾にミニ問題がついているので、学んだ直後にすぐ手を動かせる構成。
この「読んで→解く」のサイクルが自然に身につきます。
おまけ|勘定科目一覧表でスキマ学習も
テキストのカバー裏に「日商簿記2級 勘定科目一覧表」が載っており、壁に貼っておくだけでも自然と目に入って復習になります。
✴ 補足:とおるシリーズとの違いは?
同じくネットスクール出版からは「とおるシリーズ」も刊行されていますが、以下のような違いがあります。
- とおるシリーズ:理論背景や本質理解に重きを置いた構成。まとまった学習時間を取れる方向け。将来、上位級や税理士・会計士を目指す人にも適しています。じっくりと机に向かって学習できる時間が比較的多い方に適しています。
- サクッとうかるシリーズ:持ち運びしやすいA5判で、図解によるやさしい説明が中心。外出先や移動中等のスキマ時間も活かしやすく、短期間での合格を狙う独学者に最適です。
私自身も「サクッとうかる」シリーズをメイン教材として使い、2級に一発合格しました。
テキスト、問題集(過去問題集)、予想問題集をセットで揃え、このシリーズを繰り返してマスターすれば、合格ラインには十分に到達できます。
まず1冊決めて、繰り返す
それが最短合格への正解ルートです。
まとめ|いきなり簿記2級からでも、独学合格は十分可能です
✔ 3級の試験を受けずに、2級からスタートすることは まったく問題なし
✔ ただし、3級相当の基礎知識(仕訳・勘定科目)は事前に押さえておくこと
✔ 学習の流れは「テキストで全体像 → 問題集でアウトプット → 何度も繰り返す」
✔ 教材選びは、独学者向けに最適化されたテキストを選ぶのが合格の近道
私自身、「3級は飛ばして大丈夫なのか?」と最初は不安でした。
でも、正しいステップと信頼できる教材を使えば、無理なく・ムダなく・最短で合格することは可能です。
この体験を、これから簿記2級に挑戦するあなたのヒントにしてもらえたら嬉しいです。
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